表題の通り
ひとに読んでもらう用の文章にならないかもしれません。
インターンシップに行きました。
天才なので集合時間の40分前くらいに最寄り駅に着いたのに案の定迷って会場に着いたのは10分前くらいでした。都会は似たような高い建物を並べるのを今すぐ廃止してください。
はちゃめちゃに大きい会場なのかなって思っていたら6人くらいしかいなくて逆にびっくりしました。小学校のクラスの方が多かったです。
既に他の人たちが気さくにお話ししていたので帰りたくなりました。授業サボってまでくるものだったのかなってずっと思ってました。ずっと帰りたかったです。
どうやらグループで協力しなくちゃいけないらしくて、名前と大学と趣味やらなんやらを言えとのことでした。珍しく本名と本当の学校をお伝えしましたが趣味とバイトは嘘をつきました。
ぶっちゃけ前者はどんな嘘かも覚えていません。とりあえず塾講師になりました。
ついでに住んでる場所も誤魔化しときました。ど田舎なので。
「火星に移住しよう!」
っていうテーマのインターンシップだったんですよね。ほら、わたしって火星に住んでるって専らの噂じゃないですか?そりゃ行くしかねーなって感じで来たわけなんですが、火星開発進みすぎて……。
文系企業だと思いながらグループワークをしていたんですが、それにしては読みにくい日本語ばかり書いていてなんなの?って感じでした。
それ証明に書いたらバツだよって。わたしの証明もガバガバだけど。
内容としては、火星移住を計画しているご家族に住宅を提供するというものでした。
依頼主さんとお話しをして、相手が望まれている住宅を組み立てて行く感じです。普通に楽しかったです。
火星には衛星がふたつあるとか、陸と海の割合だとか、冬ははちゃめちゃに寒いとか、ちゃんと火星の話もしていただけに詰めの甘い火星設定が悲しかったです。地球と火星を半日で移動できるんですって。わたしもその時代に生まれたかった。
火星について、顧客について、商品について、みたいな資料がそれぞれ配られていて、それだけじゃ分からない情報を話し合いで引き出そうっていう趣旨だったと思うんですけど、なんか同じグループの人全然資料読んでなくてなに?って感じでした。わたしは生意気なので他人に不満ばかり抱いています。
たぶんひとりでやった方が楽なんだろうなって感じでした。でも成績は100点満点の98点とかだったのでやっぱり天才なんだと思います。
わたしは火星に住みたかっただけなのでここまでで十分満足でした。
ここまでが前半です。午前の部・完。
ここからがとても辛かったので忘れないようにメモろうと思い筆をとった次第です。もう1ヶ月くらい前の話になってしまったけれど。
都会ってアホみたいにラーメン屋あるからどっかでラーメンでも食べてこよう!
朝迷いながら色んなラーメン屋を見ていたので火星に住めないと気付いてからずっとラーメンのことを考えていました。気づいていると思いますがわたしはインターンシップをなめてます。ペロペロです。
お昼休憩が1時間くらいあったのでラーメンを食べようと本気で思っていたんですが、
「お昼持ってきてますか?買いに行きません?」
なんて声が目の前、つまりグループの人から聞こえたのです。
おわった。
絶望しました。こんなんなら火星に住みたいなんて言いださなきゃよかった。
もちろん仲良しごっこしようなんて微塵も思ってはいませんでしたが、かといって「わたしラーメン食べるんで」と言えるほど強靭な精神力を持ち合わせてもいません。
加えてもうひとりのグループの人も乗り気です。ブチギレそうでした。
仕方ないのでいっしょにコンビニに行きました。魚介類が食べられない雑魚だと思われるのも癪だったので健康志向なんでって顔をしながらサンドイッチを購入しました。卵とかお肉とかも嫌いなのでレタスしか勝たんみたいなハイパー野菜サンドイッチです。しっかりJDに擬態しました。
たぶんこの辺りでほんとうに辛くなってついったーをしていたと思います。オタク隠せてない……。
なんかグループのふたりが楽しそうに話してるのでどっかで逃げられないかなぁって思いながらついったーしていました。逃げられませんでした。
ずっとスマホ触ってるとSNSで繋がろう的な陽キャしか使えない呪文をくらうこともあるんですが、なんとかかわすことができました。天才。
最近初対面のひとにインスタやってますか?って聞かれがちなんですが難しいのでやってないですって毎度逃げています。インスタ繋がるくらいならついったの捨て垢教えてあげます。どうぞよろしく。
それから頑張ってニコニコしながらお昼ご飯を食べました。辛かったので途中から話聞いてるふりしてソシャゲしてました。勝手に盛り上がってくれてありがと。
午後の部は会社の人のお話を聞こうってやつだったのでとても適当に話していました。「休みの日何してるんですか?」とか……あと何聞いたのか覚えてないです。
なんかグループの子がはちゃめちゃに質問しててすげーなって感じでした。わたしは目がやばくて目薬を頻繁にさす人のモノマネをしながら話す機会から逃げ続けました。そういや一文字もメモってないや。
「火星に住みたかったって聞いたけどどうだった?」
って聞かれたので、
「開発された火星に住みたいわけじゃないんです」
って返したあと、ミスったなって実感しました。わたしは火星人と共存したいのであって、地球人の火星侵略に加担したいわけじゃなかったんですけどね。そこまでは言いませんでした。天才なので。
特に実りのない数時間でした。他の子の質問もその答えも全然覚えてないや。ぜっかく時間を割いてくださったのに申し訳ないですね。
それからニコニコしてたまに目薬さしていたら無事午後の部も終了しました。近くにオタクショップがあることを知っていたので早よ避難しようと思っていました。
わざわざ荷物纏めるのばか遅いふりをしてグループの人たちが退室したのを確認してから部屋を出ました。わたしは解放されたかった。とても疲れました。
ドアを開けたらグループの人が待っていたのです。
絶句しました。軽い恐怖です。
なんとかニコニコしながら駅まで歩いたのですが、耐えられなくなって「ちょっとこの辺見てから帰りますね」って逃げ出しました。どうしてそんなに団体行動したがるんでしょうか。
必死に逃げて、最近いちばん好きな男子高校生にお金をあげて帰ってきました。
当分は地球で暮らそうと思います。